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こういう生きものも育ててます
根魚が釣れるシーズンになってきたので、
今すぐにでも釣りに行きたい、そんな魚類担当のKです。
水族館では展示のために飼育している生きもの以外に、
生きものたちのエサとしてバックヤードで飼育している生きものもいます。
かわいそうに感じるかもしれませんが、
水族館で飼育している生きものの中には、
生きている状態でしか食べてくれない種類もたくさん飼育しているため、
その生きものたちのためにも、バックヤードで育てて与えています。
今回はその生きものたちを何種類か紹介していきたいと思います。
イサザアミ
![](https://assets.st-note.com/img/1705133367641-FwsxnT8SyZ.jpg?width=1200)
小さいエビのような小型のプランクトンです。
口が小さくて、動いているものにしか反応しない生きもののエサとして
飼育しています。
主に、サンゴタツやイカ、魚の赤ちゃんなどに与えてます。
アルテミア
![](https://assets.st-note.com/img/1705133421067-UVJw2x5qLj.jpg?width=1200)
先ほどのイサザアミより小さい生きものです。
この生きものは主に水が干あがってしまう所に住んでいる生きもので、
水が干あがっても生きていけるよう、干あがる前に耐久卵を産みます。
この耐久卵は、生存できる環境になるまで孵化することなく待ち続け、
環境が整うとすぐに孵化します。
この耐久卵が保存しやすく、海水に入れてから約1日で孵化するため、
稚魚のエサによく使われています。
水族館だと、クラゲや稚魚、チンアナゴなどの
口が小さい生きものエサとして毎日孵化させています。
ワムシ
![](https://assets.st-note.com/img/1705133498296-r5kQZR5J2W.jpg?width=1200)
アルテミアよりもさらに小さい、
肉眼でやっと見えるようなサイズの生きものです。
この生きものは主に稚魚のエサとして育ててます。
例としてクマノミの稚魚は、イサザアミよりも体が小さく、
アルテミアも大きすぎて食べれないので、
それよりも小さいワムシを与えています。
ここから下はゲテモノになります!
虫など苦手な方は、注意してください!
コオロギ
![](https://assets.st-note.com/img/1705133555444-0QMKuSQ79f.jpg?width=1200)
カエル、イモリなどの両生類、ヤモリ、トカゲなどの
爬虫類の主なエサとなります。
動いてないと食べてくれないことが多いため、
生きている状態でバックヤードで飼育しています。
ショウジョウバエ
![](https://assets.st-note.com/img/1705133649864-3b85hdBK9t.jpg?width=1200)
正式な和名はキイロショウジョウバエといい、
よくキッチンとか部屋にいる小さなコバエと同じ種類です。
エサとして与えるハエは、飛ぶと食べさせるのが大変なため、
飛ばないように品種改良されています。
こちらはヤドクガエルや上陸したての小さいイモリなどに与えています。
毎日数百匹くらい与えるので、
切らさないようにバックヤードでたくさん繁殖させています。
オマケ
クモヒトデ
![](https://assets.st-note.com/img/1705133726910-LWNJuqHZdR.jpg?width=1200)
一般的なヒトデの仲間ではなく、
正確に言うと違う種類の生きものになります。
これはなんのエサかというと、この生きものエサになります。
ハナデンシャ ※現在は展示を行っていません。
![](https://assets.st-note.com/img/1705133766660-2hNJGviRDc.jpg?width=1200)
大型のウミウシの仲間で、クモヒトデしか食べません。
多くのウミウシの仲間は、種類によって全然違うものを食べているため、
何を食べているかわからないウミウシもいます。
その中でハナデンシャは、食べているものがわかっているため、
まだウミウシの中では飼育難易度は低い方ですが、
クモヒトデを滅茶苦茶食べる大食漢なので、
エサのクモヒトデを集めるのが大変です。
このクモヒトデをそのまま与えると大きすぎるので、
切って与えています。
クモヒトデなら種類は何でもいいらしく、
4種類くらい色々なクモヒトデ与えてみましたが、
口に入る大きさに切れば食べてくれるみたいで、ほっとしています。
本当にクモヒトデしか食べないのかと思い、
イトマキヒトデを食べやすい大きさに切って与えてみましたが
全く反応しませんでした・・・。
やっぱり分かるんですね。
このほかにもさまざまなエサをバックヤードで育てていますので、
機会があればご紹介したいと思います。