一次貯留槽の大掃除
皆さまこんにちは、水処理チームのIです。
今回ご紹介する水処理チームのお仕事は、
年に一度実施している一次貯留槽の大掃除です。
以前のブログで、水槽で使用する海水は近くの海から毎日タンクローリーで
運搬されると紹介しましたが、
その運搬されてきた海水をはじめに貯めておくところが
今回紹介する「一次貯留槽」です。
水族館の水槽で使用している海水は濾過処理をした
きれいな海水を使用していますが、
運搬されてきたばかりの海水は濾過処理をする前の為、
たくさんのプランクトン、イソギンチャクや二枚貝の幼生が
そのまま一次貯留槽に入り定着してしまいます。
写真を見ていただくとわかりますが、
床面は泥、壁は二枚貝がびっしりと付いてます。
そこで、年に一度一次貯留槽の海水を全部抜き大掃除を実施します。
ここまでの掃除になると、水処理チームだけでは歯が立たない為、
高圧洗浄・汚泥吸引は専門の協力会社に依頼します。
その間、水処理チームはこのタイミングでしか出来ない作業に
取り掛かります。
まずは、フート弁(逆止弁)の清掃から実施。
普段は海水が張られており清掃ができません。
海水が無い今が清掃のタイミング!
こちらも付着物が多い為、フート弁を分解して内部を清掃します。
最後にフート弁からポンプまでの配管内の清掃です。
配管内にも二枚貝がたくさん付着します。
そのままにすると貝がポンプに挟まり流量の低下、
最悪故障の原因に繋がります。
とても狭く清掃しにくい部分ですが、
一年分の汚れを念入りに清掃していきます。
画像は棒で張り付いた二枚貝を剥ぎ取る作業!
全体の清掃作業時間は約4時間、大掃除は無事終了です。
大掃除後の一次貯留槽です。
床の泥や壁に付いていた二枚貝も大体取り除かれ、
すっきりきれいになりました。
閉塞された暗い空間の中、一年でここまで成長する生きものたちの
生命力の凄さを毎年実感させられます。
泥まみれの地味な作業ですが、
飼育設備を長く使用する為の大事な作業の一環です。
これで今回の水処理チームのお仕事紹介は以上となります。
次回もお楽しみに!