ちょっとややこしいお話
皆さまこんにちは。魚類担当のSです。
ヨーロピアンロブスターの水槽の前を歩いていると、
ロブスターとオマールエビは違うの?
という質問を受けることがあります。
どちらも食材として提供される際の名前で聞き馴染みがありますね。
ロブスターとオマールエビは地方によって言い方が違うだけです。
ロブスターは英語由来で、
「海底を歩いて移動する大型のエビ類」のことを表します。
この特徴を持つエビは珍しくなく、
ロブスターの名を持つ生きものが多くいます。
オマールはフランス語由来で、
「ハンマー」のことを表します。
ハンマーのような大きなハサミから、
オマールエビと言われております。
言語によってその由来が違いますね。
水族館では、ヨーロピアンロブスターと呼んでいます。
ですが、こちらのヨーロピアンロブスター(英名)ですが、
日本での名前(和名)となると、
ヨーロッパウミザリガニといいます。
ザリガニの仲間ということが強調される名前になるのです。
(エビ目ザリガニ下目アカザエビ科ウミザリガニ属)
日本に生息しているザリガニの仲間は、
淡水域に多く生息しているので
ウミザリガニと聞くと、
しっくりこない印象です。
そして、ザリガニという名前についても触れると、
ザリガニは、カニとついていながらエビの仲間になります。
そしてザリガニは英語で、
クレイフィッシュと表します
(クロウフィッシュとも言ったりもします)。
ザリガニはエビの仲間なのに?
カニの仲間なのにフィッシュ(魚)?
脱線していくときりがないのですが、ちょっとややこしいですね。
名前の由来を辿ると、思いがけない由来があったりと、
新しい一面に出会える楽しみがあるかもしれませんね。